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World〜世界観〜

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Story~美しき郷愁世界~

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Ⅰ.創世記~郷愁世界ノスタラジナ~

「この地に風あり。あの天に風あり。万物は、風により形を為した」

それがこの世界の成り立ちだ。

神は、風を自由に紡いだ。

神は、風を小さく、小さく握りしめた。風は甲高く鳴り響いた。

それは、轟音と共に解き放たれた。

解き放たれた風から、地と、水、そして火が生まれた。

創世記.jpg

風は生命を運び、世界の調和を保つ役割を担った。

神は、風の護り手を創生した。彼らは”精霊”と呼ばれた。

数多の大地で、数多の生命が生まれた。

生命は精霊とともに歩み、いつしか”ヒト”が現れた。

ヒトは言葉を理解した。ヒトは音を理解した。

ヒトは音を紡ぎ、精霊を賛美した。

音は精霊の力を借りて風となり、風は自然となりて

世界を調和で満たしていた。

郷愁世界ノスタラジナ-Nostalagina-

 

ここは、そう呼ばれていた。

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Ⅱ.楽師旅団《風読鳥》の世界

風光明媚なノスタラジナの自然とともに

人々は心身豊かな生活を送っている。

人々は自然を愛し、風を愛し、そして音楽を愛して

日々を過ごしている。

太古の昔、各地で起きた大災の傷は、未だ完全に癒えてはいない。

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History~太古の慢心、そして厄災~

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Ⅲ.数千年前、大災嵐

数多の大地で、数多の生命が生まれた。

生命は精霊とともに歩み、いつしか”ヒト”が現れた。

ヒトは言葉を理解した。ヒトは音を理解した。

ヒトは音を紡ぎ、精霊を賛美した。

 

ヒトは文明を発達させていった。

多くの王国が生まれた。

ヒトの文明は繁栄を極めた。

ヒトは地を蹂躙した。

天すらもその手中に収めようとしていた。

力は慢心を生んだ。

己の欲望のために、精霊の力を借りずに理を御し切ろうとした。

ヒトは精霊への敬意と対話を忘却していった。

忘れられゆく精霊は、静かに、悲しみに暮れた。

 

その頃から、大地では嵐による天災が続くようになった。

 

天では、ヒトの創りし異形の風が制御を失い、月の形を禍々しく変えた。

数多の流星が人々の頭上に降り注ぎ、大地を塗り替えた。

人々の半数が死に絶えた。

この天風の大爆発により、大地の地軸は傾き

世界から四季が消えた。

彼方への旅人コンセプトイラスト.jpg

人々は一連の災いを大災嵐(だいさいらん)と呼んだ。

人々は圧倒的な大災の前に成す術が無かった。

 

人々が困窮を極める中でも

精霊と対話を忘却しなかった一族がいた。

風律師と呼ばれるものたちだ。

人々は風律師に助けを請うた。

 

風律師は、すくと立ち上がり、言った。

「大災を招きしは、罪深きヒトの業。遅きに失した。

 努努それを忘れるなかれ」

 

雲切の疾風イラスト.jpg

風律師は旅路へと立った。

精霊と対話し、風を調律するために。

精霊たちは、悲愴と共に憤怒していた。

「驕ったのはお前たちだ。忘却したのはお前たちだ」

数十年をかけ、風律師は精霊と根気強く対話し

各地の風を調律していった。

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風律師の活躍もあり、世界は再び安寧を取り戻した。

 

ノスタラジナ旧歴135年

その時、人口は既に50分の1にまで失われていた。

 

精霊は、風律師に語った。

「我らは自然の理。それはヒトも同じ。全ては風と共にある」

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Ⅳ.数百年前、国家の消失、商会の台頭

先の大災嵐で、国家は疲弊と腐敗の境地に達していた。

そこに「信念」はなく、「存続」にのみ腐心していた。

「国」や「王」という単位が惰性と慢心を生んだ。

各国で内乱が頻発し、「国家」という組織は、その姿を消した。

国家無きあと、人々は多くの犠牲を伴う小競り合いを300年続けた。

300年の間に、人々の技術は失われ

文化水準は千年単位で大きく後退した。

争いの中で、一握りの力を持つものが

形を変え新たな組織を生み出していった。

ヒトの交流と商流を統べる組織。彼らはそれを「商会」と呼んだ。

各地の商会には確固たる「信念」があった。

その信念に、ヒトは集まり、身を寄せていった。

人々は、大災嵐を経て、精霊への敬意と畏怖を取り戻した。

各地に風と精霊を祀る精霊像が建てられた。

一方で、全てのヒトが風を感じれるように戻ったわけではなかった。

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時間とともに自然は大幅に回復し

風律師の継承者たちが定期的に風を調律することで

世界は調和を維持していた。

風律師の継承者たる楽師旅団《風読鳥》たちは語る。

「一度生まれた禍根は、決して消えぬ」

果てなき旅路を彼らは今日も歩む。

風を調律し、世界を調和で満たすために。

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